2022年9月23日~24日(その2)
今回はちょっと珍しいタイプの鉱床。
プロピライトを母岩として、黄銅鉱主体の網目状鉱脈鉱床が形成され、これが二次富化を受けて生じたデュルレ鉱(輝銅鉱)を対象に稼行した鉱山です。
デュルレ鉱 Djurleite
Cu31S16
帯青色金属光沢の部分。しかし他の硫化物と混じり合ってるようです。白い部分は濁沸石。厳密には輝銅鉱などと区別不可能なので、とりあえずデュルレ鉱としておきます。
デカい塊を得たかった訳ですが、この一粒を見いだすのが精一杯でした。
水亜鉛銅鉱 Aurichalcite
Zn5(CO3)2(OH)6
何となく割った石に、孔雀石とは明らかに異なる色合いの鉱物が付いてたので回収。
母岩はプロピライトで、白いのは方解石。母岩は緑色の孔雀石に被われてます。
拡大すると鱗片状結晶面の反射光は見えるが、肉眼的にははほとんど粉状。
別なCu・Caの硫酸塩鉱物を期待しましたが、組成的に方解石と共生しないような気がするので、水亜鉛銅鉱と判断しました。
濁沸石 Laumontite
CaAl2Si4O12・4H2O
変質した岩石には普通に現れる沸石ですが、鉱山のズリとして沸石がたくさん落ちてるのは新鮮でした。しかしグズグズの脈ばかりで、残念ながら標本価値は低いです。